技術士が学ぶブログ

土木・公園・技術士の勉強を総まとめ

道路における遮熱対策

保水性舗装と遮熱性舗装について

 

 〇一般的な舗装のメリット

・通行者の安全、快適な移動

・粉塵の軽減、騒音振動の防止

 

〇一般的な舗装のデメリット

アスファルト舗装は夏の日中には表面温度が60度ほどに達して、大気を加熱する。

また舗装に蓄えられた熱は夜間の気温低下を妨げる。

 

〇保水性舗装

雨水などで舗装内に保水された水分が蒸発するときの気化熱により、路面温度を抑制する舗装

 

【構造】

ポーラスアスファルト混合物層にセメント系グラウトや細粒材などの保水材を充填した舗装。

 

【低減効果】

夏の晴天で最高気温が32度程度の条件において、通常のアスファルトと比べて保水性舗装では路面温度が14度低減し、舗装上の大気温度は1度低減する。

幼児の高さに相当する高さ50㎝の位置では2度程度の抑制効果がある。

 

〇遮熱性舗装

舗装路面に遮熱性材料を塗布して、日射による熱の吸収を抑える方法

 

【構造】

日射エネルギーの約半分を占める近赤外線のみを反射する材料を使用して路面温度の上昇を抑制する舗装。蓄熱が少なくなり、輻射熱や伝導熱が小さくなり夜間の大気温も低減される。

 

〇感想

保水性舗装の効果が小さく、降雨が少ない時期は効果がないことから、将来性はないように感じる。遮熱性舗装は歩いていても効果が実感でき、歩道や通学路への施工が増加していくと思う。

 

(きんき174号 より)